2011年03月23日(水)宇都宮大学国際学部平成22年度卒業生に送るメッセージ
宇都宮大学国際学部平成22年度卒業生に送るメッセージ
宇都宮大学国際学部同窓会会長 吉葉恭行
卒業生の皆様、このたびはご卒業おめでとうございます。またこれまでご指導いただいた先生方、大変ご苦労さまでした。同窓会を代表してお祝いの言葉を述べさせていただきたいと思います。
今年度は3月11日の「東北地方太平洋沖地震」により学位記授与式が中止になりました。そして私ども同窓会も招待され、楽しみにしておりました記念パーティーも中止になったとの連絡をいただきました。これらの式典やイベントが取り止めになったことは大変残念なことです。しかしながら、時間が経過するとともに明らかになってくる被災地のすさまじさを見ると、このようなイベントの自粛もやむを得ないことと思います。
国際学部をご卒業される方の中にも被災地出身の方がいらっしゃるのではないでしょうか。同窓生のなかにも被災地出身の方がいらっしゃいます。この場を借りて、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになった皆さまとご遺族に対し心から哀悼の意を表します。
私自身も仙台市内に在住しており、震災とその後のライフラインが途絶するなか頻発する強い余震を体験しました。私と家族は震災の直接的な被害はなかったものの、私の住む地域では水道・ガスがいまだ復旧しておりません。そして福島原発の動向も大変気になるところです。
多くの被災者や避難者がいらっしゃる現在、当面はそれらの方々への支援活動が最優先となりますし、支援活動に国力の全勢力を傾けてもらいたいと願わずにいられません。また、その後の復興まで視野にいれると5年、10年というスパンで考えなければならず、気が遠くなるような道のりですが、一歩ずつ前向きに進んで行かなければならないと考えています。
この様な時に、卒業祝賀パーティー実行委員会はパーティーの中止と、パーティー費用として集めたお金を被災地・被災者への義援金として寄付することを決定されました。とても素晴らしい決断であり、同窓会もわずかでありますが賛助金を支援させて頂くことにしました。
さて、今年卒業される皆さんは、民間企業、官公庁、教員、そして大学院と様々な進路に進まれることと思います。いずれの道に進まれましても、これまで宇都宮大学国際学部で学び、身につけた知識や教養と大学時代に培った友人関係や師弟関係を糧として、皆さんの能力を思う存分発揮され、活躍されますことをお祈り申し上げます。また国際学部で学ばれた社会科学・人文科学の視点や知見をいかして地域社会に貢献していっていただきたいと希望します。
1999年3月に国際学部の第1期生が卒業して以来、皆さんで第13期の卒業生となります。そしてわれわれ同窓会は1999年3月24日の卒業記念パーティーの場において出席者一同の賛同のもとに発会して以来、12年目を迎えることになりました。まだまだ若い同窓会であり、いたらないところが多くありますが、卒業生が増えるとともに徐々に充実させていきたいと考えています。
まだまだ若い同窓会といいましたが、考えてみますと皆さんの前に12期分の卒業生がいるわけで、単純に一学年100名としても、およそ1,200名の先輩が各分野で活躍していることになります。卒業後は、さまざまな場面でヨコのみでなく、タテのつながりも必要になってまいります。また今後は、在校生が就職活動などで卒業生である皆さんを頼りにすることでしょう。同窓生のタテ・ヨコの連絡体制を構築していくことも、われわれ同窓会が目標としていることの一つであります。
最後になりましたが、今後の皆様のご活躍と国際学部の益々のご発展を祈念し、また皆様に国際学部の同窓生として、同窓会や国際学部の発展のためのご協力をお願いし、ご卒業のお祝いの言葉とさせていただきます。
平成23年3月24日