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2021年03月14日(日)田巻先生新プロジェクト「とちぎに夜間中学をつくり育てる会」会員・ボランティアスタッフの募集について

田巻松雄先生の新プロジェクト「とちぎに夜間中学をつくり育てる会」の続報です。
同会は、3月7日に会発足の集会開催後、早速、2021年9月の自主夜間中学校開校を目指して動き出しました。
自主夜間中学校開校・運営には運営費用とボランティアスタッフが必要なため、会員とボランティアスタッフを広く募集するそうです。田巻先生から、同窓生のみなさんにもぜひ協力してほしいと、下記の通りメッセージをいただきましたのでご紹介いたします。

同窓会の皆さん、
 国際学部教員の田巻です。
 同窓会の皆さんにご報告とお願いがあります。
 皆さん、夜間中学というのをご存知でしょうか?実は自分も夜間中学に出会ったのはほんの数年前のことなのですが、以来、夜間中学に関する研究や活動をしてきまして、とちぎにも夜間中学が絶対に必要だと考えるようになりました。
先日7日(日)に宇都宮で自分が代表となって「とちぎに夜間中学をつくり育てる会」を発足させ、今秋(9月ころ)自主夜間中学を開校・開講するために準備を進めていくこととしました。この活動に是非皆さんに協力していただけないかと思い、連絡させていただきました。
 簡潔に説明します。夜間中学は自治体が設置する公立夜間中学とボランティア団体が母体となる自主夜間中学の2つがあります。現在、公立夜間中学は全国10都府県で34校あります(34校しかありません)。約1,800人が学んでいます。主な学習者は、義務教育未修了者(大半が高齢者)、形式卒業生(中学校で不登校になり実質的に学ぶことが出来なかったが卒業証書を授与されて形式的に卒業した者、既卒生とも言います)、学齢を超えた外国人です。年齢も国籍もバックグラウンドも多様な人々が学んでいて、学び直しを求めている人たちと言えます。小学校を出てない未就学者は2010年の国勢調査で全国で約13万人、栃木県でも約2,800近くいます。昼の中学校は、学齢を超えている人や卒業証書を持っている人を入学させません。公立夜間中学はかれらのような学び直しを求めている人の貴重な学びの場となっていますが、全国に34校しかありませんし、東京や大阪等大都市圏に集中しています。
 一方、主に公立夜間中学が未設置な地域で、ボランティア団体が自主夜間中学を運営しています。全国で約40あると思われます。
 義務教育段階の教育をしっかり受けることはすべての人の権利と思いますが、 そうなっていない現状があります。また、夜間中学は日本語を母語としない外国人が日本語を学ぶ貴重な機会となっています。
 栃木県には公立夜間中学場設置されておらず、広く活動している自主夜間中学もありません。国立大学として、宇大はもっと地域に開かれるべきであり、夜間中学のような学びの場に積極的に貢献するべきと考え、昨年の学長選考では、公立夜間中学設置に対する積極的な協力と宇大に自主夜間中学をつくることを公約に掲げました。残念ながら、学長には選ばれず、学内で自主夜間設置に向けてボトムアップ的な議論を進めていくことは時間的にも非常に厳しいとの判断から、市民ベースの自主夜間中学設置を構想するに至りました。もちろん、国際学部の教員と学生を始め、大学関係者には広く協力を呼び掛けて行きます。
 スタッフ、資金、会場など、いくつか大きな課題があります。「とちぎに夜間中学をつくり育てる会」が母体となってとちぎ自主夜間中学の開校・開講を目指します。本活動への協力は、会員になる、ボランティアスタッフになる、両方という3つの形があるかと思います。まず、皆さんには、是非、会員となって活動を支えていただけないかと思います。会員100名、年会費一口1,000円で、活動資金10万円あれば、市内公共の施設や大学の施設を低額で借りて授業を開講できます。あとは継続的に関わってくれるボランティアスタッフを確保することが課題となります。皆さんからボランティアスタッフになってくれる人がいれば大歓迎です。8月ころまで月に1回は、関係者で研修会や意見交換会をしていきます。
 会則(若干変更の可能性あり)、入会申込書、新聞記事を添付させていただきます。入会いただける場合は、入会申込書を田巻(tamakimm@cc.utsunomiya- u.ac.jp)まで送ってください。また、本活動に関する問い合わせは田巻まで遠慮なくお願いします。ご検討よろしくお願いします。


                     2021年3月14日
                     田巻松雄

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